改正貸金業法で困ること
カードローンの利用者にとって昨年6月からの改正貸金業法で困ることは、やはり、総量規制の導入でカードローンの総額が年収の1/3を越えられなくなったことです。
まず、カードローンのローン残高が既に年収の1/3を越えている利用者は、どんなに優良な利用者であっても、ローン残高が年収の1/3以下に成るまでは新規の利用は出来ず非常に不便なことです。
また、個人事業主や自営業者が一時的に仕入れなどの目的でカードローンで借入し、直ぐに返済する様な機動的な利用が出来なく成ったことです。(カードローンは事業性の有る資金需要には対応出来ませんが、現実的にはこの様な利用は多かった様です)
そして最悪なのが、既に多重債務者に陥っている利用者の場合です。総量規制の導入によって、それまで何とか信販系カードローンや消費者金融系カードローンでやり繰りしていた利用者が、昨年の6月以降はこれらの業者からは新規のローンが組めなく成って、ヤミ金などの更に劣悪な業者に流れ、益々多重債務の状況を悪化させてしまうことが懸念されるのです。
勿論、改正貸金業法の趣旨は理解出来ますが、激変緩和措置の様な制度がないと、追い詰められた多重債務者の行き場が無くなってしまいます。
尚、今回の総量規制の対象に含まれない貸し付けは、不動産・自動車購入のための貸付や株券・国債などの有価証券や不動産を担保にした貸付などがあります。
また、念の為最後に付け加えますが、貸金業法の対象外の銀行カードローンの残高は総量規制には含まれません。
改正貸金業法で良くなったこと
2010年6月18日に改正貸金業法が施行されました。今回の貸金業法改正の主な目的は、貸金業者の業務を適正化することと、過剰貸し付けを抑制することによって多重債務者を増やさないことです。
まず貸金業者の業務の適正化の要点ですが、貸金業者の参入条件を厳しくし総資産が5,000万円以上でなければ貸金業を営むことが出来なく成りました。また、夜間の取り立ての禁止や日中でも執拗な取り立て行為は禁止されました。
そして、それらの規制違反に対して金融庁が業務改善命令を出せる様に改正しました。
次に、過剰貸し付けの抑制では総量規制が導入され、申込者の総借入残高が年収の1/3を越える貸付が禁止されました。その結果、貸金業法の規制を受ける信販会社やクレジット会社などのノンバンクと、消費者金融会社及び一般貸金業者などの全ての会社のカードローンの貸付総額の総量が規制されることに成りました。
また、上限金利の引き下げが行われ、出資法の上限金利を年率20%に引き下げました。
この改正貸金業法で良くなったことを利用者の立場で考えますと、まず、上限金利が年率20%に引き下げられたことです。現在のゼロ金利時代に於いては年率20%でも高い金利ですが、上限が引き下げられたことは利用者には朗報です。
次に、借入金額の総量規制が導入されたことによって、安易に借りることへの歯止めが出来たことです。そして最後は、貸金業者の参入条件が厳しく成り金融庁の権限が強化されたことは、何よりも利用者保護に繋がります。
特に、大手の信販会社や銀行系の消費者金融会社は心配無いとしても、一般の貸金業者に一定の枠がはめられたことはカードローンの利用者にとっては前進です。
